双子座流星群。

母と兄が飲み会のあった父を迎えに行った。

パソ子をいじっていると父帰宅。
酔っている父はスーツをクローゼットにしまうなり爆睡。
日ごろの疲れやストレスなどが溜まってるんだろうな。

母と兄が帰ってこない。
もう、日付も変わる頃だ。

パソ子を寝かせ、自室に引き上げる。
静まり返ったくらい部屋で黙っていたら外から母と兄の「あっ」って声がした。

カーテンを開けた瞬間、思い出した。
双子座流星群だ、と。

吐く息が白く、おそらく氷点下かそれに近いであろう外気に身を晒した。
ベランダから身を乗り出し、素足に冷たいゴムサンダルを引っ掛けて空を仰いだ。

満天の星を首が痛くなるほど眺め、足の感覚がなくなるほど眺めた。
時折駐車場にいる母と会話を交わしながら。

自分の歳の数くらいの流れ星を見て、部屋に入る。
非常に寒いけれどもカーテンは開けっ放しで布団にもぐって空を見た。


24個の流れ星を見た。



どうして人は空を見上げるんだろう、星に願いを託すのだろう。
願いを叶えたいから？
希望を見出したいから？


現実には無理だろう。でも、もし流れ星に3回願い事を唱えることが出来たって叶う訳じゃない。
そんなことが出来るなら自分で願いを叶えられる。


そんな感じのことを小学生の頃から大好きな漫画から学んだ。


自分で願いを叶えられた時ってぞくぞくするほどの快感が身を包むんだろうな。
私にもそんな日が来るのかな。